ギター寅さんの日記 |2012年11月8日 今こそ「三方よし」の精神を

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2012年11月8日 今こそ「三方よし」の精神を

K-330 Martin D-45

京都屋さんに入荷したMartinのD45を拝見しました。俗に、ギターのロールスロイスと言われる一本です。安い店でも、70万円ぐらいの値段が付いている一本です。

さすがに、ロールスロイスといわれるだけあって、仕上げ、サウンド、そして持っている風格、オーラとも、どれをとっても他の追随を許さない凄みがあります。

いわゆる中世という時代を経験せず、産業革命以降建国したアメリカという国には、たとえば何百年も前から一子相伝で伝えられる伝統工芸というものがありません。

そんななかで、アメリカの伝統工芸といっていい域に達しているものとといえば、このマーチンのギターではないでしょうか。追贈でもいいので、C.F,マーチンに日本から叙勲してあげてもいいように思います。

いずれにしても、いつかは弾いてみたい、と誰にでも思わせる一本です。

さて、このギターを拝見すると、ほとんど弾いた形跡がありませんでした。購入されたのが昨年で、一年もたたないうちに売却されたもののようです。

マーチンのギターは生き物です。毎日弾いていると、びっくりするぐらい鳴ってきます。育ってくるのです。でも、これはなんだか、ショップの店頭に並んでいたものを、そのままもって帰ってきたみたいな、そんなイメージなんです。

さて、これから先の話は、僕の想像力が他の人よりも幾分たくましい、というつもりで読んでください。また、前のオーナーを中傷したりするつもりもありませんのであしからずご了承ください。

このギターには、前オーナーさんが残した、販売店の発行した保証書がのこってました。あまり詳しくはかけませんが、かなり若い人が前のオーナーだったようです。

誤解を恐れずに言いますが、僕には、その人にとってこのギターがすごく重かったんだろなと感じました。少なくとも、その世代の平均年収の3分の1ぐらいの値段がするんです。そもそも楽なはずがありません。

もちろん、個人の価値観の問題なので、どこに大金をつぎ込むかはその人のセンスの問題ですし、とやかく言えることではありません。

まあ、ギターのローンのために、食うものも食わず、って言うのは若いころにはよくある話ですし、それをバリバリ弾いてギターがうまくなれば、その話は後になれば笑い話にもなります。

でも、こうして、「一生」ものといわれるもにほとんど触ることもなく、「一年」もたたないうちに手放してしまうといのは、はたからみていても、ものすごくもったいない気がします。

その人がこのギターと縁がなかったといえばそれまででしょうけれど、前のオーナーさんの気持ちを思うと、本当に無念だったでしょうし、切ない気分になります。

でも、それをクローゼットにしまいこまず、京都屋さんに売るという決断をしてくださったことは、このギターにとっても本当にありがたいことだと思います。

かねがねこのブログでも言っているように、楽器は道具です。弾いてナンボです。傷が付いたり汚れるのを恐れるあまり、まったく弾かなかったり、ましてや怖くて触れないなんて、まったくのナンセンスです。

どんな道具でも、そこに存在する意味は、それを使った人が便利さや幸福を享受することです。そういう意味では、このギターはまったくの真逆の意味を持った存在になってしまっているように思います。

そんなギターが手元にあって、あとに残るのは支払いだけです。そんなことを幸せになれるのは、毎月金利で儲けるローン会社と楽器店だけです。

それは、そのギターに関わる人々を、本当に幸せにしているといえるのでしょうか?それこそ、京都屋さんの受け売りですが、商売は「三方よし」の精神でいかないと、いずれ立ち行かなくなります。

目先の利益がなかなか確保しにくい今だからこそ、長い目でものを見る「三方よし」の精神が、絶対に必要なんです。「買い手よし、売り手よし、世間よし、」これが理解できてないなら、商売なんてハナからむいてません。

それはさておき、前のオーナーさんの無念を晴らす意味でも、僕はこのギターのセットアップを丹精込めて行いたいと思います。そして、このギターがガンガン弾いてもらえる人のところに行ってくれることを祈るばかりです。

どうか、次のオーナさんは、このギターのよいところを、存分に引き出していただきたいものです。


:::::営業時間変更のお知らせ::::::
11月10日 都合により午前中休業 14:00に開店します。
11月11日 都合により午前中休業 14:00に開店します。
11月17日 都合により午前中休業 14:00に開店します。
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なお、14:00開店の日は閉店時間を設定いたしませんので、
夕方以降でも対応いたします。ご遠慮なく、ご連絡ください。

:::::ライブのお知らせ:::::
2013年1月6日 トリプルトラブル新春ライブ
場所はいつもの拾得さんで、Ebisさんと共演です。
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プロフィール

ギター寅さん

Author:ギター寅さん
※なお、このブログの文章や写真、ファイルなどに付きましては、管理人ギター寅さんこと古谷周治は権利を放棄しておりません。引用・転載ご希望の方は、www.gwnn.infoまでご一報ください。無断引用・転載を発見しました場合は法的措置を取らせていただく可能性がありますので、十分ご注意ください。



1994年 京都精華大学人文学部人文学科卒業 8年間の仏具製作卸売会社勤務の後・・・、

2002年 ESPギタークラフトアカデミー大阪校本科修了、

2003年 アメリカ・アリゾナ州Roberto-Venn School of Luthiery秋クラス修了、

2004年 サンフランシスコでエレキギター工房、CenterLineGuitarsの立ち上げに参加

帰国後は木工職人、楽器店の修理担当をへて、現在に至る。


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